第2話

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今のところ私が目が見えてないことは誰も知らなさそうだ。 それを隠してるつもりもないけど自分からひけらかすつもりもない。 とは言え、一人か二人に話しておかないと移動とかあったらたまったもんじゃない。 毎回毎回美桜と行動するわけでもないのに。 そうは思っても今まで周りと壁を作っていた為かどう話しかけていいのかも、どこに向かって話しかければ良いかも分からない。 まぁ、なんかあったらさっきの男子に助けて貰えばいいでしょ。 そう安易に考え、することもなく、いや何かをする勇気もなく机に伏せてると、いつの間にか寝ていた。 しかも、目を覚ましたときにはかなりの熟睡感を感じ、寝る前よりかなり多くの人の気配がしていた。 どんだけ寝てたんだろう。 そんなことを考えてると皆ガタガタしながら席に着く気配がしてやがて教室は静かになった。 すぐにガラガラと言う音がして、誰かが教室の中に入ってきた。 きっと先生だろう。 ゴトッと音を立てて何かを置くと「おはよう」と元気な声が教室に響いた。
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