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「もう、心配したよ。友海が病院に運ばれたって聞いて。」
私の手を握って美桜がそう言った。
そう、あのあと保健室に運ばれて、気がついたら救急車を呼ばれていて、トントン拍子に病院へと搬送された。
診断結果は右腕の骨折。
全治3か月。
処置も全部終わって処方箋と会計を待ってるところに学校帰りの美桜が来た。
「ごめん、心配かけて。自分でもビックリだよ、椅子から落ちて骨折とか。」
美桜の瞳で見る私は処置された右腕を見せて苦笑いを浮かべた。
「いいよ、謝らなくて。けど、中江ブラザーズの俊哉君の方にはお礼言わないとね。」
「中江ブラザース?」
「え?あぁ、名前を覚えてない?友海を保健室まで運んでくれたのが、片割れでその双子のもう片割れが私と同じクラスに要るんだけど。」
一人の人物が思い当たって頷く。
そう言えば双子の兄弟がいるって言ってたっけ。
「明日学校に行ったら言っとく。」
「いや、今、病院に来てるよ。心配してて一緒に来てくれたから。彬君の方もね。ただ、二人揃ってトイレに行ってから行くからって私を先に行かしてくれた。やっぱりそう言うとこ双子だよね。体の作りとか一緒。」
私たちが笑ってると受付から自分の名前を呼ばれた。
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