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手を繋いだまま会計をする姿を嫌疑に見られながらも終えて振り向くと同じ男子が二人、笑顔で立っていた。
あれが、中江ブラザースか。
本当にソックリ。
「よう。やっぱり腕折れてたんだ。」
右側にいたほうが先に踏み出して、二人でこっちにやって来た。
ギブスに巻かれた私の腕を興味深そうに見てる。
「まぁ、うん。全治3か月だって。」
「ふーん。」とあまり興味の無さそうな返事で、ギブスにトントンと指をぶつけている。
「あの、響いて痛いんですけど。」
「あ、ごめん。俺骨折ったことなくてよく分かんないから。」
パッと手を離していたずらっ子の様な笑みを浮かべた。
本当に自由な人。
そんなこんな話してる間、美桜の視線を通してみる景色はもう一人の方を撮していた。
えっと、中江彬だっけ?
で、同じクラスの方が中江俊哉
私と美桜はお互い別々の行動が出来ないことを忘れていた。
私は話してる相手と目が合わないのでそわそわして、美桜は美桜で彬の方の会話を聞けないので話がしっちゃかめっちゃか
そんな私達の姿をどうとらえたのか中江ブラザースは笑い出した。
今までは息があわないなんてことなかったのに。
とりあえず後日お礼をすることを約束して二人と別れて家に帰ることにした。
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