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「放せよ……」
ノアの腕力に敵わず
拒絶するほど僕はいっそう引き寄せられる。
「おっと。よく見せて――」
視線をそらす事でしか
至近距離で僕の顔を覗き込む少年から逃れる術はなかった。
「うん。ひどいな」
ノアは笑って僕を椅子に座らせた。
「で、類がどうしたって?」
「類が……いや二階堂君が無断欠席してるだろう?君なら何か知ってるんじゃないかって」
類の欠席はノアのせいじゃないかって。
「――先生、何が言いたいの?」
僕は疑っていた。
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