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「で、大事な昼休み――僕なんかに費やしていいの?」
困惑する僕に
「困っている人を見ると放っておけないたちなんです」
類は笑顔で体育館脇のベンチを指さした。
「――とりわけノアの事でね」
黄色く色づいた銀杏の木の下。
僕らはベンチに並んで座った。
「みんなきっと、悪気はないんです」
草食動物のような愛らしい頬を膨らませ
類は僕を慰める様に言った。
「ノアが好きになった相手に嫉妬してるだけで」
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