第9話
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「先生の綺麗な目が奪われないか心配なんだよ」 肉感的な唇が近づいて。 まばたきひとつできない僕の唇に 静かに重なった。 「抵抗しないと――次は舌を入れるよ?」 ノアは僕の耳元で笑って いやらしく舌なめずりする。 「じゃあ、また明日ね」 そうして何事もなかったように 部屋を出て行った。 「……どうしよう」 僕は力なく椅子に屑折れた。 完全に 翻弄されている――。
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