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「せつらっ!」
「雪麗っ!」
大切に想う人達が悲痛な声であたしの名を呼ぶ。
「頼むから、死なないでくれ・・・・!」
「ごめんっ、俺がもっとしっかりしてればっ!」
・・・どうしてそんなに泣いているの?
悲しませたかった訳じゃない。
ただ、助けたかっただけ。
あたしは貴方達が大切だから。
だから、後悔はないはずなのに・・・・
貴方達を危険な目に会わせておいて、
おこがましいことはわかっています。
けれど、一つだけ願ってもいいのなら―――・・・
雪「たかが闇狩のために涙を流してくれるのですか・・・?」
「たかがじゃない!お前は、俺らの大切な仲間だっ!だから、死ぬな・・・!」
新選組と共に過ごす日々の中で心に芽生えたのは、確かな信頼と、淡い想い。
「雪麗っ、頼む、お願いだから・・・・っ、俺を置いていかないでくれ・・・っ!」
雪「・・・泣かないで?きっとまた逢えるから・・・・きっと・・・」
来世でも、また貴方達と巡り逢いたい―――・・・
瞳の端からツッと一筋の涙がこぼれ落ちた――――・・・・
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