第一章 巡り逢い

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――元治二年 二月    京都壬生 新選組屯所 屯所のなかにある広間には幹部の、土方 歳三、沖田 総司、斎藤 一、永倉 新八、原田 左之助、藤堂 平助の六人が集まっていた。 永「・・・・・また逢える、か」 平「・・・雪麗、最後にそう言ってたんだよな・・・」 雪麗とは、本名を“白羽 雪麗〔シラハ セツラ〕”という。 新選組に仕えていた闇狩の名だ。 沖「・・・・本当に逢えたら、苦労しないのにね」 沖田が口元に乾いた笑みを浮かべた。 土「つーか、あいつ死に際に“たかが闇狩のために涙を流してくれるのですか?”とか言いやがったんだぞ?」 原「・・・本当、ふざけんなって感じだよな。散々、俺らのこと振り回したくせによ・・・・」 斎「・・・・逢いたい、な」 斎藤がそう呟いた時、突如白銀の狼と漆黒の狼が六人の前に現れた。 『・・・雪麗の最後の願い、そしてお前達の願い、我ら戌神が叶えてやろう』 狼がそう言うと、白い光が六人を包んだ。 ―――光が消えると、広間には誰一人残っていなかった―――・・・
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