第1話

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「あぁなんて綺麗な空なんだろうか。」 今日は快晴。雲がない。 3月なのに少し暑かった。もしかしたら僕が暑がりなだけかもしれない。 「今日も仕事か。仕事と思うだけで疲れるな。」 ただ働くのがめんどくさいだけだ。 僕の仕事は、ただ犯人を特定する簡単な仕事をしている。探偵とでも言えばいいのか。 「尭(アキ)、ご飯できたわよ?早くしないと間に合わないわよ!?」 「はいはい母さん。わかってるよ。」 こんなことが幼稚園の頃からずっと続いてるので、こういう朝は慣れてしまった。 「今日はピザトーストなのか。母さんが作るピザトースト…いやこれはパン屋で買ってきたピザトーストだね?トッピングはすごく似ているけど、チーズの匂いがすこし違う。まあいいや、いただきます。」 「あら…ピザトーストあんまり食べたことないのによくわかるわね。」 「いつも父さんが食べてたじゃないか。そのピザトーストの匂いを覚えているのさ。」 父さんは23年前、あの噂ができてから1週間で死んだのだ。 あれ…そういえばあの噂ってなんだっけ? もういいや。どうせ噂なんてただの遊び。
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