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「大体お兄ちゃん! 毒ではないでしょう!ただのワサビですよ! 」
「毒じゃん」
「くっくっく、確かに〝犬〟にしてみれば毒だな! 」
「よーし、今日こそ決着をつけようかタイガー! 」
「お母様って呼べっつてんだろ……! 」
俺たちがにらみ合ってると、ニャンコから放たれる素早い攻撃が俺たちに直撃した。
「がはぁ…! 今日はお玉か…」
そんなタイガーの一言でこの場は鎮火した。
ニャンコの必殺武器(調理道具)の一つだ。
怒ると「どこから取り出したの!?」と思う様に、いつの間にか右手に握っているのだ。
末恐ろしい……!
「おにーちゃん、明日はVRMMOやるんでしょ!? しっかりと宿題終わらせてよね! 」
このセリフを聞いてわかるように、妹1は宿題をすでに終わらせていて、頭が相当にいい。期末テストなんて毎回学年1位だし、セミロングのさらさらした髪は綺麗、顔だちも幼いが美人ときたもんだ。 才色兼備、と言ったらいいだろう。我が高校のマドンナだ。
それに比べて俺の高校でのポジションときたらもう…苦労の絶えない毎日です。
俺の悪友もとい親友と一緒にVRMMOをやるという話なのでこうせかしているのだ。
まったく、夏休み1日目で56ページもある「夏休みの宿題集」を終わらせるとはどういった脳みそしてんだクソが……おっと妹1からの視線が痛いぜ。
「まぁまてよ、あと少しなんだ落ち着けって…夕方くらいには終わるからそうしたら機材をそろえにいこうぜ」
「わかればいいんです」
プイ、と顔をそらすがそんなツンデレを俺に披露しても興奮しないからな。
じゅるり
おっと、よだれが
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