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翌日、俺はなんと言うことか、わが妹、猫に6時に叩き起こされた。
ちょ、まてお前! 寝ている俺に対してアッパーカットとはどういった了見だ!
「し…死ぬ」
「呼んでも起きないおにーちゃんが悪い」
「全然悪くねぇよ! 呼んだの一回じゃねーか!! 」
「二度目はない」
「かっこいいなおい!」
「さっさと着替えてよね! もう時間だよ!」
もう時間て……ああ、そうか…確かサービス開始は朝の7時。これから悪友もとい親友の所に行かなきゃだからな。
「STYLE」を持って。
適当に服を箪笥からもぎ取って着る。そしてネムネムしながらリビングに降りると、なぜかタイガーに児熊もいるじゃないか。はやいな。
「なんだ、今日はやけに早いな」
「はぁ?当たり前だろ、『Blast Light on-line』をあたし達もやるんだから」
「はぁ!? 」
家族ぐるみでオンラインゲーム!?恥ずかしっ!
「よし、あっちでは話しかけんな」
「安心しろ、テメェと家族だなんて思われたくねぇから」
「ひどくない!? 一応俺はタイガーの息子だぜ!??」
「お母様と呼べっつてんだろ!冗談に決まってんだろ! 大体ゲームの中でも家族だからな! 無視したらお前をPKする」
「こえぇよ! 分かったよ!」
「あたし達は家で接続するから早く行け」
手をひらひらさせながら行けというアピール、お前は本当に母親かと言いたい。
「早くしてよおにーちゃん!」
「うるせぇよ、急いでんだろ?そんなにアイツに早く会いたいの?乙女だねぐぼぁ…! 」
腹に重たい回し蹴りが…
「ば、馬鹿なんじゃないの!? 別に早くBLOがやりたいだけだもん!」
「だ、だからって回し蹴りはない……」
痛む腹を押さえながら俺たちは目的地に向かった。
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