怪談…＜千物語＞

２３話目

恵理香の卒業した中学校にはね？昔墓地が在ったの。
なんかありきたりな感じって思うけど。
恵理香も最初はそう思ってたよ？
でもね・・・
ホントにバカにできなくなるくらいに呪われてると思ったこの学校・・・
恵理香は２年生の時転校してきて
最初は友達がいろいろとかで話てくれて
「どうせ作り話じゃん」って内心怖がりながらも思ってた。
でもその日からもうさっそく起こったんだよ。出たの。
教室で授業受けてたら目の前に座ってる子がいきなり異常なほど震えだして
「せんせ・・・先生！！殺されるよぉ！あいつが来たよぉ！！」って教室中に響き渡るくらいに叫びだしたの。
気がおかしくなったんじゃないかってびっくりして「どうしたの？」って何も知らない恵理香だけ聞いたら
「見てるよ・・・みてるよぉぉ！！」って窓の外指指すの。
周りのみんなも泣き出したりうずくまったりしだした。
一瞬固まった。まさか・・・って思った・・・。
怖くて見れないんだけど何が居るのか確かめたかった。
横目で見るのも怖くて前を向いたまま無理矢理視界におさめようとした。
いたんだよ。窓の所に浮かんでるの。男の人が。
しばらく金縛りにあったみたいに動けなくなって・・・
だけどそいつを視界から気になるからそらせなかった。
頭の中は目が合わないように祈ってた。
そう思った瞬間に何かが切れたようなすごく大きな音がして男の人は（人とは言わないけれども）薄笑いしながら落ちていったの。
みんな固まってた・・・先生も泣き出しちゃって「みんなもう大丈夫よ」って微笑んだ。
その先生はいろいろとこんなことがありすぎてノイローゼになっちゃって辞めちゃったんだけど・・・
週に一度、火曜日の放課後は必ず勝手に放送がながれだして
「ザーー」って砂嵐みたいな音のなかでかごめかごめっていう歌が聞こえてきて
それが２０分くらいつづくの。
授業中には必ず２時間目の終わりぐらいにに黒板から髪の長い女の人が上半身だけで出てきて・・・
給食時間にはチャイムがずっとなり続けて
一ヶ月に１・２回は三階の階段で足を引っ張られて落ちてケガするひとがいて
その人達は必ずケガが治って何日かしたら手形のあざみたいなのがうかんできて・・・
たくさんあったよ・・・暴力もすごい学校だったからなにがあってもおかしくなさそうだったけど
これは・・・ちょっとねぇ・・・？