第三話

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途切れ途切れに言葉を発した湊。 はっ? 後ろ? 咄嗟に刀を後ろに向かって振ると、悲鳴が上がる。 そこにはさっき逃げたはずの男達が、刀を持って戻ってきていた。 「湊ありがとう。……卑怯だね」 「お前ら二人でそいつを殺れ」 二対一なら負ける気がしない。男達と対峙すると、湊が小さく悲鳴を上げた。 「やっ……触らないで!」 「湊!?」 ガキンッと刀がぶつかる。 力を込めて押し返すと、相手がよろける。 湊の様子を見ると、男に組み敷かれバタバタと暴れている。 「刀を置かないと女が酷い目にあうぞ」 「勝てないからって人質をとるんだ」 湊が男の元にいる以上、俺も思うように動けない。 湊の身体にも心にも傷をつけるわけにはいかないから。 「栄太郎! 私のことなんていいから! 私は、こんなやつに襲われたってなんとも思わない!」 「なっ! この女……! おい! 少しでも刀を動かしたら、女は……」 「栄太郎! 早く!」 「……ごめん。なるべく早く終わらせるから」 再び前の二人を見据える。 腰が引けてる奴等に負ける気はしない。
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