序章 かすかに光り輝く光

2/2
前へ
/3ページ
次へ
ある少女と少女に仕えていたメイドが歩いている。 二人とも楽しそうに会話しながら歩いている。 「キャッ!」 少女は歩いている最中、足をつまずいて転んでしまった。 幸い大きな怪我ではなかった。 「姫様!大丈夫ですか!」 一緒に歩いていたメイドが驚いた表情で言った。 そう、この少女は一国の姫なのだ。 少女の周りに人が集まる。 「大丈夫大丈夫。ほら!」 少女は立ち上がった。 元気そうな笑顔で皆の前で笑顔を振舞う。 少し痛がっていたようにも見えたが・・・ 「姫様、少しは気をつけてくださいね。」 メイドは少し険しい表情で言った。 なぜなら姫様であるからだ。 「分かりました。」 その少女は頬を膨らませながら不満そうな顔を浮かべる。 だがすぐ笑顔になり大きな声で 「皆さん、心配かけてごめんなさい!もう大丈夫です!」 少女は民衆達に手を振った。 大きな、大きな手の振り方だった。少し大げさに見えたが 「姫様、くれぐれも怪我をしないようにしてくださいね。」 少女の周りにいた人も笑いながら手を振る。 「もちろん!」 みんなの笑い声が響き渡る。 姫様は少しドジっ子なのかもしれない。 少女は笑っているみんなに手を振り、少女も笑顔で城の方へ向かっていくのであった。 この一国の姫はいつも笑い、笑顔で満ちあふれた生活をしている。 なぜいつも笑顔でいられるのか。 なぜならその少女がいつも笑顔を民衆に届けているからである。 どんな時も、どんな時も笑顔でいる少女。 民衆も笑顔にならずにはいられないのであろう。 少女からいっぱい笑顔をもらっているため民衆もいつも笑顔になっても不思議じゃない。 そう、この子が光なのかもしれない。 まだかすかに輝いている光なのかもしれない。 これから美しく光り輝くのかもしれない。 それは少女次第である。 でも少女は立ち上がろうとしている。 一国の姫として、光として。 そんな少女は民衆に手を振り城は向かっていくのだった・・・。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加