第1話

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サヤカは、最後の一口を頬張ると、くしゃくしゃっとフィッシュバーガーの包装紙を手の中で丸めこんだ。 「ただし、命賭けることになるんだけど… 」 私は、どう返事をしていいかわからなかった。 良いも、悪いも、『命』を賭けるのが条件なのに。 「サヤカは怖くないの?」 「怖い?」 サヤカは意外そうに、声をあげる。 「あたしには、竜也がいるから。」 瞬間…私の身体の中に電流みたいなものが走った。 私には、大切な人がいる。 私だって、龍二がいる。 世界で一番、誰よりも好き。 私だって…龍二のためなら… 「それに裏風紀委員のこと。竜也から誘われたんだ。」 「えっ!竜也くんから?」 決心しかけた心に、ふっと不安がよぎった。 私は、竜也くんが苦手だ。 **☆*☆**
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