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サヤカは、最後の一口を頬張ると、くしゃくしゃっとフィッシュバーガーの包装紙を手の中で丸めこんだ。
「ただし、命賭けることになるんだけど… 」
私は、どう返事をしていいかわからなかった。
良いも、悪いも、『命』を賭けるのが条件なのに。
「サヤカは怖くないの?」
「怖い?」
サヤカは意外そうに、声をあげる。
「あたしには、竜也がいるから。」
瞬間…私の身体の中に電流みたいなものが走った。
私には、大切な人がいる。
私だって、龍二がいる。
世界で一番、誰よりも好き。
私だって…龍二のためなら…
「それに裏風紀委員のこと。竜也から誘われたんだ。」
「えっ!竜也くんから?」
決心しかけた心に、ふっと不安がよぎった。
私は、竜也くんが苦手だ。
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