第1話

12/24
前へ
/24ページ
次へ
サヤカは、私の心の中を見通すかのように笑う。 どうして竜也くんなのかな? ケンカだって、絶えないのに… いい噂なんて聞かない。 「裏風紀委員。確かに怖いイメージあるけど。」 サヤカはそこでいったん区切ると、ちょっと誇らしげに笑ってみせる。 「好きな人の為に、命賭けるって。なんかカッコよくない?」 サヤカの瞳が目映いくらいに輝く。 その笑顔が、私には羨ましく見えた。 龍二に、『好きだ』って言われたい。 もっともっと、心のそこから『好きだ』って。 その為に、自分の命、賭けることくらい。 気持ちが揺れる… 恋は判断を狂わせる。 何が正しくて、何が間違ってるのかなんてわからない。 **☆*☆**
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加