第1話

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「あのさ、好きな人のために命賭けるって、なんかカッコよくない?」 「突然、何を言うの?サヤカ。」 私は龍二が持ってきてくれたドリンクを吹き出しそうになる。 サヤカが、テーブルの上で頬杖をつきながら龍二を見上げる。 「龍二くんはどう?そう言うのって重い?」 「重いとか、そんなんじゃなく…」 「嬉しいか、嬉しくないかで言ったら?」 強引に回答を迫られ、龍二は考えこんだ。 私は龍二にはっきり、「嬉しくない」って言われたら。 「アリサはどう思う?」 突如、龍二が自分に話題を振ってくる。 私はドキッとした。 「ボクの為に、命、賭けてくれる?」 命賭けるなんて、軽々しく言えない台詞だけど、自分からは… 「大好きなあなたの為に…」 なんて言えたりする。 なのに、どうしてかな? 大好きな人から、聞かれると… すぐに 「うん」って、うなずけない。 まるで自分の気持ちを「試されてる」みたい! **☆★*
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