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俺の視界にあったのは住宅街の狭い道幅を占領して走る、引っ越し業者らしき大型トラックの派手なカラーリングの車体だった。
ほんの十数メートル先にある運転席には、ハンドルにかぶさったドライバーの姿。
まさか居眠り?!
俺は突然の事に呆然とするしかなかった。
たぶん数秒の事だったと思う。
だが、トラックとの距離からは致命的な数秒だった。
「うぉんっ」
間近に聞こえた鳴き声にハッとした俺は、咄嗟にマシュマロを抱き寄せて覆い被さった。
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