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明日には先生は退院する。だから3人で今日お花見をしようと決めた。偽物だけど桜を咲かせるために3人のベッドのカーテンを取り外した。私のはお姉ちゃんが外してくれた。
「あなたたちが桜を咲かせている間に私が先生を起こしておけばいいんだね?」おばさんが確認する。
「うん。でも絶対に外は見せちゃダメだよ」
「わかってるよ」
そんなやり取りをしながらもお姉ちゃんはカーテンをまとめていく。
「この量じゃ足りないかな?」私は心配になる。
「どうだろう。たぶん足りると思うけど、もしあれだったら途中でどこかの部屋からカーテンとっていこうか」お姉ちゃんは笑いながら答えた。
「それじゃあ行ってくるね」と言って、私とお姉ちゃんは外に行った。
先生のベッドのちょうど向かいにある桜の木の前に着くと、お姉ちゃんは丸くまとめたカーテンを1つ手に持った。
「本当にできるの?」私は少し心配になる。
「任しときなって。私これでもバスケ部の部長なんだよ?」そう言ってお姉ちゃんは笑う。
お姉ちゃんは深呼吸をするとカーテンを優しく、押し出すように桜の木の真上に向かって投げた。そして真上にカーテンが来たとき、まとめられていたカーテンが開いて桜の木を覆った。
「よしっ!成功!」お姉ちゃんは私に向かってガッツポーズをとる。呆気にとられていた私もそれを見て「やった!」と声が出る。
「あと2つ、やっちゃうね」そう言ってお姉ちゃんは見事に残りも成功させた。ピンク色のカーテンに覆われて、満開の桜のようになっている。
「お姉ちゃんすごい!」私はお姉ちゃんに抱きついた。
「当たり前じゃん!お姉ちゃんだよ?」そう言って私の頭を撫でると、「じゃあ急いで部屋に戻ろうか」と言って私をおぶって走り出した。
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