破壊竜 エルファルート

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「何? 何か面白いこと?」 「大昔作ったダンジョンのボスがおらず、次々と勇者がこちらに歩みを進めています。おまけに何故か……ダンジョン内のトラップが作動しないのです」 「あ~、ダンジョンボス、私が全員気晴らしに殺したんだよな。トラップの点検……最後にいつしたっけ?」 「早く勇者を止めなければ、こちらに到着してしまいますよ!! 早く軍に命令を!」 エルファルートはスプーンを皿に落とし、にっこりと満面の笑みを浮かべた。 「いいじゃない、とっても面白そう。そのままにしておきなさい」 蛇が何かを口にしようとしたとき、場を切り裂くような明るい少年の声が遠くで響いた。 「破壊竜どこにいる! 勇者だ。勇者が来たぞ!」
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