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◇◇◇
「 破壊竜どこにいる! 勇者だ。勇者が来たぞ! 」
「もう、馬鹿みたい! 危うく無駄な魔力を消費する所だったわよ!」
つり目を更につり上がらせ、マリンは未だに愚痴をこぼしていた。
「まぁ……それだけ破壊竜も油断してるんです……。好都合ですよ」
「そうさ、それに良かったじゃないかマリン。派手な呪文が使えて」
ユーシアがからかうように笑った。
「あんなの、ただのゴミ呪文よゴミ呪文! 放たれよ燃え盛る火炎! 火炎球」
「おい、ちょっ……」
マリンが放った複数の炎の球が、ユーシア目がけて吸い込まれる。
激しい爆発音の後、髪の毛まで黒く焦がされたユーシアがひっくり返った状態で姿を現した。
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