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今日も明日も、明後日も百年後も暇だ。
細かな装飾が施された玉座に、一匹の大きな黒い竜が横たわっていた。
その大きさといったら軽く城を破壊できるぐらいの大きさだ。
体を覆う鱗は闇に濡れてテラテラと鈍く光り、一枚一枚が木一本分ぐらいの大きさがある。
爛々と紅く燃える瞳は血の色を思わせ、頭から生える二対の角は天に向かって気高く伸びている。
竜が息をする度にその口元からはぞろりと生え揃った白い牙が姿を現している。
この黒竜こそ天界から堕ち、世界を滅ぼす宣言をした張本人(竜)黒竜エルファルートだ。
最近では黒竜ではなく、破壊竜と称されることが多い。
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