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『ふむ……あんまり体がでかいのも考えものだな』
「エルファルート様、ルビアーナ大陸の征服が大方終わりました」
エルファルートの目の前には、スラリとした美女が眼鏡の位置を直しつつ立っていた。
ただの美女ではない。長い髪は抜けるような緑色をしていて、額にはギョロリとした人間離れした目が張り付いていた。
『カルファか……、お疲れさま。あまり時間はかからなかったな』
カルファは照れたように顔を赤くする。
「そ、そんな。お褒めての言葉なんてあたしには勿体無いです……。この早さで実現出来たのも、エルファルート様の指示のお陰です」
『そうか。私の指示通りやったんだろうな?』
カルファは途端に顔を引き締め、手元に抱えていた何かの書類に視線を落とす。
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