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「はい、歯向かう者は性別問わず皆殺しにし、怯えている者も全て連れて帰り、処刑しました」
『生き残ったのは?』
「もちろんいません」
その途端、エルファルートはつまらなそうに細く息を吐いた。
『そうか……。今回こそはいるかと思ったんだけどな……』
「エルファルート様!? えっとですね、次はいると思いますよ! しかし驚きですね、エルファルート様が人間の生存を望むなんて」
『生存?』
ピクリと髭が動く。
「えぇ、せい……」
カルファはその後のセリフを言うことが出来なかった。なぜなら、もうカルファは物を言うことが出来ない。
エルファルートの振りおろした爪が、カルファの頭を切り落としていた。
断面からは緑色をした血が絶えず流れ落ち、カルファの首から下が崩れ落ちる。
頭は数回床の上を跳ねた後、無意識のうちにエルファルートに踏み潰された。
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