0人が本棚に入れています
本棚に追加
2059年5月15日午後5時半、装甲車車内。
「ラインシティーはまだか。」
冷めたコーヒーを口に運びながらぼやいたのはこの物語の主人公であり、薔薇十字会橘組若頭の早乙女 藍斗。重火器使い である。彼は制服を着崩し腕にブレスレットを付けている。
「距離を算出、もうすぐ目的地へつくわ。」
こう答えたのは、通信兵の岩川 麗儚である。彼女は髪をアップにしタイトな服を着ている。
「そうか。辺鄙な街でなんで事件が起こるかねぇ?警察は動かねぇのかよ。」
「噂によれば、警官隊と特殊部隊が壊滅したそうよ。」
「某ゲームじゃねぇんだからしっかりしろよ、警官隊。 」
「タヌキとパンダにやられたそうね。彼ら」
「ははははははっ、何の冗談だ?何て間抜けな奴等だ。タヌキとパンダが人を襲うってか?へそで茶、いや目玉焼きが出来るぜ。焼けたら食うか?ヘソで焼いた目玉焼き。」
「遠慮しとくわ。もし藍斗のヘソで目玉焼き焼けたら藍斗が責任持って全部食べなさい!」
「要らないのか?食ったらうまいかもしれないだろ」
「要らないわよ!藍斗が食べなさいよ!」
「只のジョークだってのに。ま、兎も角某ゲームのひと狩り行こうぜ的なノリで良いんだろ?」
「いいんじゃない?まぁ、タヌキとパンダを好んで狩る人なんて居ないし、パンダ狩った日には動物保護団体から訴えられるわよ?」
最初のコメントを投稿しよう!