帰ってきた男【Q 衝撃的衝突】

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私はすぐに手荷物をまとめた。 すると向かいのデスクから 早田君が声を掛けてきた。 「あ、主任。俺はもう準備できました」 「は、はい」 早田君は私の部下にあたるが、 年齢は私と同じだ。 私はいわゆるキャリア組と呼ばれるもので、 入庁早々に部下が出来てかなり戸惑っている。 同い年で入庁もほぼ一緒なので あまり上下な関係を作りたくは無いのだけれど…… 「じゃ、じゃあすぐに向かいましょうか」 「はい、俺運転しますね」 うう…早田君のその笑顔が辛い。 早田君がハンドルを握り 私たちは首都空港へと向かった。
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