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「ま、そういうわけです。お決まりですが、異世界に行く上で本人の望むチート能力を一つだけプレゼントしろとの事です」
誰に言われたのかは知らんが、やはりそういう奴なのか。しかしチート能力ねぇ……。
「あ、わかっているとは思いますが既に使われている能力はだめですよ。パクってもダメです」
何で?
「何でって、著作け……大人の都合です」
おk、把握した。俺はオリジナリティ溢れる能力を言えばいいんだな?
「そういうことです」
なら、俺は……
「俺は?」
異世界でもインターネット出来るようにしてくれ!
「ふむ、予想の斜め上ですね。てっきり最強になれる力くれ、とか言うと思ってました」
普通ならそうなんだろうけど、俺の場合はネットさえ出来れば他はどうでもいいんだよ
。
「貴方すごいですね。日本人の鏡です」
てゆーかネットと1時間以上切断されていると禁断症状出るから、俺。
「流石は筋金入りのパソコン廃人といった所ですか。それで、能力は『どこでもネットで検索できる能力』とかでいいですか?」
おkおk。異世界でWIKIが役に立つかは知らないけどそれでおk。
「ふむ、チート能力ですから、地球のネットに繋げるだけではダメですね。……よし、決めた」
別に地球のネットでいいんだがな。決めた?
「貴方は私達神が使っていいる『神様ネット』を常時使用出来る能力を差し上げます」
『神様ネット』? なんだそれは。
「あらゆる世界のあらゆる情報。『ハッキング』から『今晩のおかず』まで何でも検索調べることが出来る、全世界最高のインターネットです」
お前分かっててやってるだろう。……まぁ凄そうなのは分かった。
能力についてはそれでいい。
「おや、物分りがいいですね。さては残りの文字数が少ないのでしょう」
分かってるならお前も協力しろ! 既に800文字オーバーだぞ!
「うわ、もうメタ発言隠す気もないですねー。よし、では私からはもう伝える事もないですし、よい旅を!」
頭に響く声を聞きながら、俺の意識は暗い闇に沈んでいった。
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