8人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハァハァ…なんとかなった!」
俺は走りながら呟く。でも早く逃げないとまずい。奏の件もあるがあの男ともう一度対峙するのはごめんだ。
路地の角を曲がろうとした瞬間。スーツを着た細身の男がちょうど角から出てきて立ちはだかった。さっきの奴とは別人だ。明らかに俺に敵意を向けている。肩ぶつけたくらいでキレやがってふざけんな!
「っ!!」
なめんじゃねえぞ!
「う、うああああああ!!」
俺は渾身の力をで地面を蹴り加速。そのままの勢いで男に突っ込む。頼む、発動してくれ!
「ふっ!」
男の声と共にズンっと腹に衝撃。
「がっ!!」
さすがに三回連続で能力は発動しないか。
見ると俺のみぞおちに男の拳がめり込んでいた。それを認識したと思ったらそこで俺の意識は途絶えた。
最初のコメントを投稿しよう!