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話を聞いた睦月は、じっと嘉月を見つめた後、口を開いた。
「はぁ…ウチの家系には稀にあるって聞いてたけど…確かに条件は揃ってるわね……嘉月はどうしたいの?」
「…あれが『道』なら行ってみたい。でも、睦月ちゃんに変な心配もさせたくないからさ、伝えてからって……」
どっちにしても心配させるんだろうけど…と、嘉月は肩を竦めた。
「ん。ちゃんと冷静ね!気が済むようにしていいよ……無茶はしない事。月光浴も忘れないようにね?」
にっこり笑って睦月は自分より背の高い嘉月をキュッと抱き締めた。
「大丈夫。あ、美咲にも伝えて行くから……」
「美咲ちゃんが見届けてくれたら安心ね!ちゃんと後悔しないように気張りなさい。尻尾まいて逃げ帰ったら……」
はぁぁ~…と拳骨を固めて見せる睦月に嘉月は親指をピンっ!と立てて不敵に笑って見せた。
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