第三章 過去の私

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「なにが おかしいの?」私は、もう一人の私に言った 「クスクス、それは貴方自身が分かってるでしょ?わざわざ言う必要はないでしょ?」 もう一人の私・・いや、彼女は 笑いながら答えた 自分自身でも、分かってた けど、笑われる事に イラついたの 「私は、こんな苦しみを得る為に、逃げ出したんじゃないの!」 声を荒げて、彼女に向かって言った 「ふぅん?だったら、何故貴方は、最初の彼等に抵抗をしなかったの? オカシイよね?嫌なら 抵抗する筈なのに、貴方は為なかった、貴方は受け入れたのでしょう このナンセンスな世界を」彼女の 言う言葉は全て当たっていた 悔しかった、みすかされている様で だけど、私にはもう 反発する力がなかった だから、彼女に聞いたの 「元に、戻るにはどうすればいいの?」 彼女は、平然な顔をして 「戻れる術はね、有るけどでも、それはね 貴方自身で見付けなさい それが、貴方への試練だから」 そう言い残すと、彼女は消えていた 「試練?上等じゃないの、見付けてあげようじゃないの 見てなさい!」 その日から、私は、帰り道を探す日々が始まった
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