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「なにが おかしいの?」私は、もう一人の私に言った
「クスクス、それは貴方自身が分かってるでしょ?わざわざ言う必要はないでしょ?」
もう一人の私・・いや、彼女は 笑いながら答えた
自分自身でも、分かってた
けど、笑われる事に イラついたの
「私は、こんな苦しみを得る為に、逃げ出したんじゃないの!」
声を荒げて、彼女に向かって言った
「ふぅん?だったら、何故貴方は、最初の彼等に抵抗をしなかったの?
オカシイよね?嫌なら 抵抗する筈なのに、貴方は為なかった、貴方は受け入れたのでしょう
このナンセンスな世界を」彼女の 言う言葉は全て当たっていた
悔しかった、みすかされている様で
だけど、私にはもう 反発する力がなかった
だから、彼女に聞いたの
「元に、戻るにはどうすればいいの?」
彼女は、平然な顔をして 「戻れる術はね、有るけどでも、それはね 貴方自身で見付けなさい それが、貴方への試練だから」
そう言い残すと、彼女は消えていた
「試練?上等じゃないの、見付けてあげようじゃないの 見てなさい!」
その日から、私は、帰り道を探す日々が始まった
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