78人が本棚に入れています
本棚に追加
「何よ。じゃあ指を舐めたのは、私を欲情させようとしたってこと?」
「いや、そこまで考えて動きませんって。でも舐めてる途中で思いついたから半分正解かな」
一瞬、殴ってやろうかと思った。
けれど、私の両手は坂井に掴まれたままだ。
「何考えてんのよ。馬鹿じゃないの!」
「そう言われてもさ。俺にも一応プライドがあるんすよね」
そんなプライド知らんわ。
坂井が益々分からない。
「だから、はい」
坂井は私の手を握ったまま、手を少し上げた。それが私の耳の高さまで上がると、なぜか手を押してきたのだ。
「ちょ……!」
持ったままの生地が、私の目から下を覆った。
生地にファンデーションがついたかもしれない、と思っていた時、坂井は私にキスをした。
最初のコメントを投稿しよう!