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詩織は部屋に戻り
ベッドに腰掛けた
「はぁ…」
ため息がこぼれる
──瀬戸が好き?
いや、まさか…そんなはず…
「ないよ」
そう呟いて目を閉じる
すると走馬灯のように蘇る
瀬戸の腕の中の温もり
"俺が気付いてやる"
そう言った瀬戸の声や表情
また顔が赤くなってしまう
──あいつ、優しくしたり冷たくしたり…何なのよ
わざとかっ!?意図的なのかっ!?
そのときだった
ドンドンドンドンドン
さっきより大きい
ドアを叩く音
「おい!本当に休む気なのか?
開けるぞ?いいな?」
瀬戸だ
先に行くと言いながら
待っていてくれたのだろうか?
──反則だ、瀬戸
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