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瀬戸が部屋に入る
「あれ?あんた顔真っ赤だぞ?」
「そそそそそうか?」
「熱あるんじゃねーの?
おでこ貸せよ」
そう言って詩織の額に手を伸ばす瀬戸
「ささささ触るな!!触ったら殺すっ!!!」
というか自分が死ぬ
「あんた…それ今更だな…」
その言葉を聞いて
また思い出される
瀬戸の温もり
「ひゃああああああああ!!!!
瀬戸のバカ瀬戸のバカぁ!!!」
詩織の投げた枕が瀬戸の顔に直撃
「…痛い」
「ふん……」
「というかさ、君の親友が外で待ってるからいつまで経っても俺行けないんだよね」
2人が同じ屋根の下で暮らしていることが誰かにバレたら
いつ噂になるかわからない
「あぁ…そっか」
──優しさじゃなかったんだね
「わかった、もう準備するから下に居て」
「ん」
瀬戸が下に降りていく
──そうだよね
同じ家で暮らしてる人をまさか瀬戸が意識するわけないんだよね
"悪いけど興味ない"って言ってたしね
何を期待してんだか、私。
こりゃ無理な願いだな
まだ引き返せる
帰ろうか
半径3m以内と言う名の故郷に。
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