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「お前…何でそれを…」
「あははっ」
動揺した瀬戸をバカにしたように笑う
「職員室の資料、こっそり見たんだ。
性別は女になっていたよ
やっぱりごまかせないんだねぇ?真実って。」
──真実?
わかったように言ってんじゃねぇよ
瀬戸は健人の胸倉を掴んだ
「ふざけんなてめぇ…」
「ちょっと怖いよ幸也くん
あー瀬戸さんて呼んだ方がいいかな?」
その言葉に
胸倉を掴む瀬戸の力が一層強くなる
「わかってるよ、幸也くんは自分を男だと思ってるんでしょ?」
──違う
俺は…生まれた時から男なんだ
「…ぶっ殺すぞ」
「やけにならないでよ幸也くん
僕は君にちょっとしたお願いがしたいだけなんだ」
「お願い…?」
「詩織ちゃんを僕に譲ってくれないかな?」
瀬戸は胸倉を掴んだ手をゆっくりと離した
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