クスノキ
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そしてその日、あの子は朝から声が変だった。 早すぎるわ。 あの子はまだパートナーを見つけてもいないのに。 それでもあの子は歌う。 苦しそうなのに、楽しそうに歌う。 「大好き、大好き、大好き」 声が、途切れて。 あの子は、私の身体から外れて、風に揺られながら、私の足元に落ちて行った。
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