ツクツクボーシ

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次の日、またお陽さまが顔を出したら急に、 ひとつの気持ちが衝き上げてきて、ボクは我慢できなくなった。 歌いたい! ボク、歌えるのかな? でも歌いたい。歌いたい! さわさわと音を立てた風が、ピンと伸びたボクの背筋を揺すって、囁いた。 「声を出してごらん」 そう聞こえた。 ――声が出せるの!? どうやったらいいのかもわからないまま、ボクは身体に力を入れた。
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