遠き日常

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――― 嫌な夢だ……。 目が覚めて、しばらくしてから、単なる悪夢だったことに安堵する。 そしてすぐに、罪悪感に襲われた。 私はジルを残した、ジルを裏切った……。 私がリベリオンとこちらに来てから、もう2週間が経つ。 あれ以来、ジルはもちろん、『スレイヤー』からの干渉は一切なかった。 不気味だった。 自分のいた組織が今では敵となったという実感が未だに薄いのは、そのせいもあった。 干渉が無いというよりは、『スレイヤー』も手が出せないのだろう。 それは私がいた時にも同じ経験があった。 リベリオンが組織を離叛した時だ。 上級の幹部クラスは、組織に関する様々な情報を持っている。それを持ったまま離叛すれば、情報はそのまま武器となる。 今『スレイヤー』は、再び大幅な変革を行っているはずだ。
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