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~同基地内地下6階、多目的ロビー~
「もう少しで出発?」
酒瓶を片手に、ロビーのテーブルの上で両足を組んだマリーが不機嫌そうに確認してくる。
「今が22時30分、あと3時間半後にはな。
分かったらさっさと酒を止めろ」
「戦闘要員なんか、あんたとリリィとキリアと何人かでいいだろ、リベリオン。
たかが荷物の輸送の護衛で、何であたしや他の幹部まで出なきゃならないんだ」
マリーは一向に酒を止めず、瓶に入ったウォッカは一口ごとに目に見えて減っていく。
「その『何人か』にお前も入ってるだけだ。
道中で『スレイヤー』以外の連中とも出くわさないとは限らない。
分かったら酔いでも醒まして来い」
マリーの手からウォッカを引ったくり、残りを飲み干す。
「あたし達がそんな簡単に酔うかよ」
マリーの言う通り、施術を受けた人間は、アルコールに対する耐性も生身の人間よりも格段に上がっている。
だが、酒を好きなだけ飲むための身体ではないのだから、当然限界もある。
「ザクースカも無しにウォッカを一瓶飲んでもそんな事言えるか?
3時間後に酔っ払ってたら尻からスピリタス流し込むからな」
「やってみな、お前の耳元で、食った物も添えて『返して』やるよ」
マリーがテーブルから足を下ろし、席を立つ。
口では反抗するが、彼女はやるべき事はこなす人間だ、言葉通りになることはないだろう。
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