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僕達は親衛隊達の声を聞きながら、食堂内で開いている席を探す。 すると、 「あっあの……!」 後から声を掛けられたので振り向くと、そこには僕と同じくらいの身長の子が下を向いてもじもじしていた。 「えっと、その……席、とっておいたんで、よかったら座ってください!」 そう言ってその子は後ろの席を指さした。 見ると、そこには空席の2:2のテーブル席があった。 「いいの?」 「は、はい!僕は皆様のファンクラブの一員です!これしきのことは当然です!!」 カズが問うと顔を真っ赤にさせながら律儀に答えてくれた。 この学園では親衛隊というものとファンクラブというものがある。 親衛隊はさっき言った通り、親衛対象を守り、手伝いなどをする隊。僕はその総隊長だ。ファンクラブも似たようなものだが、親衛隊の親衛対象は一人のみ。ファンクラブは一つのファンクラブで複数の対象を親衛隊することができる。 良い例なのがさっきの子だ。 あの子の所属しているファンクラブは、僕と瘋斗とカズの三人の仲を応援し、見守るためのものだそう。 正式な名称は分からないが、なんかとても変わった名前だった気がする。
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