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お言葉に甘えて僕と瘋斗、向かいにカズが席についた。
「こーゆー時、親衛隊って便利だよなー」
カズがメニューを開きながら言う。
学食のメニューはメニュー表に纏めてあって、日替わりや限定メニューなんかは紙をカバーに入れて立ててある。
「確かに助かるな。楓、何食べる?一緒に頼んであげる」
「ありがと。うーん……、じゃあカルボナーラにする」
「俺はF定食!」
「和義は自分で頼め」
「えぇー……」
面倒臭そうに上半身を机に押し付けるカズ。
これぐらい自分でやりなよ。
「じゃあ俺は親子丼セット。じゃあ押すね」
と、瘋斗がベルを鳴らした。
そしてその直ぐ後にウェイターさんが来た。
「注文をお願いします」
「はい」
「カルボナーラと親子丼セットで。……オラ、早く言えよカズ」
一人分くらい言ってあげればよかったのに……。まあいいや、たかがカズだし。
「あ、うん。やっぱり言ってくれないんだ………えっと、F定食で」
「カルボナーラ一つ、親子丼セット一つ、F定食一つですね。かしこまりました」
「西川さんは相変わらず真面目ですね」
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