-3-

11/15

405人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
お言葉に甘えて僕と瘋斗、向かいにカズが席についた。 「こーゆー時、親衛隊って便利だよなー」 カズがメニューを開きながら言う。 学食のメニューはメニュー表に纏めてあって、日替わりや限定メニューなんかは紙をカバーに入れて立ててある。 「確かに助かるな。楓、何食べる?一緒に頼んであげる」 「ありがと。うーん……、じゃあカルボナーラにする」 「俺はF定食!」 「和義は自分で頼め」 「えぇー……」 面倒臭そうに上半身を机に押し付けるカズ。 これぐらい自分でやりなよ。 「じゃあ俺は親子丼セット。じゃあ押すね」 と、瘋斗がベルを鳴らした。 そしてその直ぐ後にウェイターさんが来た。 「注文をお願いします」 「はい」 「カルボナーラと親子丼セットで。……オラ、早く言えよカズ」 一人分くらい言ってあげればよかったのに……。まあいいや、たかがカズだし。 「あ、うん。やっぱり言ってくれないんだ………えっと、F定食で」 「カルボナーラ一つ、親子丼セット一つ、F定食一つですね。かしこまりました」 「西川さんは相変わらず真面目ですね」
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

405人が本棚に入れています
本棚に追加