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西川 快斗(ニシカワ カイト)さんはここで働くウェイターさんで、長い髪を上の方で軽く留めている。
二十代前半と若いけど、学生の頃からここで働いていたらしく、ベテランと言っていい程。
そして顔も中々のイケメン。優しそうな笑顔が大人の雰囲気を醸し出している。
「お褒め頂きありがとう御座います。お二人もいつも通りお似合いです」
西川さんも僕達が付き合っていることを知っている。
暫くお話をしていると、「おーい!早く戻って来い!」と声が厨房から聞こえた。
「あっ竜馬(タツマ)さん…………。はぁい!今戻ります!
すみません、長居してしまって……」
「いえ、引き止めてしまってすみません」
「謝らないで下さい。では私はこれで」
西川さんは厨房の方へと早歩きで戻った。
竜馬さんとは、堺 竜馬(サカイ)という二十代後半のシェフで、一応西川さんの先輩。
あと二人は僕がここに来るかなり前から仲がいいとカズから聞いた。
そしてそのカカズが言っていたのだが、
あの二人は近いうに付き合う
……らしい。
こういう時のカズのかんははずれたことかないので、結構信用できるけど、まさかあの二人が付き合うとは思わなかった。
だってずっと友達のような関係だと思っていたから、それ以外の感情が二人にあるとは……
「早く付き合わないかなぁあの二人!」
まるで遠足に行く子供のように燥ぐカズ。
カズとちょっと違うけど、僕も早く付き合わないと思っている。
今までそう思っていなかったけど、くっつくと思うと楽しみになってくる。
「でも堺さんって彼女持ちじゃなかったっけ?」
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