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真っ黒い艶のない太い毛の髪。
牛乳瓶の底みたいな厚さのレンズに何故かグルグルの柄があるまん丸の眼鏡。
背が小さいからかモサモサした髪が顔を大きく見せてる。
まりもみたいだ(まりもに失礼だが)。
不審者、ホコリ……。例え始めるとキリがないが、どれも良いものでないのは確かだ。
それなりに通った声だが、発声が雑な上に唾が出るほどの大声で、子供の叫び声に近いものだった。
「おい、雷鬼!お…ぼくの席は何処だ、です!!」
まさかの担任を下の名前呼びである。
しかも、何その辿々しい敬語。不快を感じざるおえない。
担任の名前は吉城 雷鬼(キラキラネームとか言ったら可愛そうだよ)。
ホストみたいな顔でホストみたいな格好をしているホスト系教師だ(あくまで僕の主観)。
僕の友達はそのホスト感が『萌え』(?)に繋がるとか言ってて喜んでるふうだったけど、教師としてああいう格好はどうかなって僕は思う。
その友達は僕の知らないことを沢山知ってるんだ(別に知らなくてもいいことだろうけど)。
それとちょっとテンションが可笑しいとこがある。
「王道キタァーーーー!!」
…急に叫びだすとことか。
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