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今叫んだのがさっきの知識が豊富な彼。僕の数少ない友達であり同室者の澤部 義和。
見た目は短い茶髪に濃い茶目のアウトドア系イケメン。性格もいいやつで、クラスでの信頼もそれなりにある。
でもカズはふだんしってやつで、男性同士の恋愛が好きなんだって。この学園に入った理由もそれだそう。
この学園は小中高一貫の全寮制の男子校。周りから隔離されたような山の中にある。
昔から男ばかりの所で過ごし、思春期に同性としか接することができず、周りからの刺激がない環境だった。だから多くの学生が同棲を恋愛対象として見るようになった。
それに、中学からならまだしも高校からの外部生はほとんどいないので、そういう同性愛者が学園の九割以上を占めている。
僕らはこの学園では珍しい外部生で、カズは中等部から、僕は高等部から入学したんだ。
僕が入学した理由は単順に学歴としてこの学校の名があると将来イメージに響くから。
僕の家はお金持ちっちゃお金持ちだけど、僕は次男だから家を継がなくてもいいんだ。
この学園には僕みたいな跡取りでない金持ちの子供がよく集まってくる。
ここに第二子以降の子供を預ける親には大きく分けてに種類ある。家を継がなくてもいいけどいいところで育ってほしい、同じような観点を持った子たちの中で自由にしてあげたいという親もいれば、跡取りでないのであれば育てるのも面倒だという親もいる。
僕は前者だ。僕の家は比較的自由な所だから。
跡取りの兄さんもここに通ってたんだって。
カズみたいな不純にまみれた理由(よくわからないけど、まともな理由でないのはわかる)で入学してくる人は稀だろうけど。
閑話休題
「瓜の席はー…」
普段生徒を表示で呼ぶ担任も下の名で呼んでいた。何気に転校生の腰つかんでるし。
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