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「…ガキだな」
「ウィズダムも十分ガキだ」
「んだとラージ」
「主の命なら宝玉を探すのも当たり前の発想だが」
「……お前は、弱虫に肩入れし過ぎじゃねーのか?」
虎太郎は、村に一歩入ると数人のプレイヤーたちが休息を取っていた。
「肩入れするのは当たり前だろ!コタローは主だ、おれたちより他のドールの方が遥かに忠実だろ」
「……」
「ラージ、どうしたの?」
「……何でもない、少しウィズダムと口論になっただけだ」
「…ラージって冷静な性格だと思ってたけど、ウィズダムと居ると何かしら感情出るよね」
「悪影響にすぎない」
「おい、オレ様はお前にとって悪質なモノか」
「当たり前だろ」
「ふ、ふたりとも止めて」
虎太郎が間に入ることで、二体の口喧嘩は終わった。村人たちが民家から出てきた。
「……イベント…かな?」
「次こそ、一気にレベル上げしてやる!」
「敵わない相手とやりやって人形に戻らないでよ」
「わかってるよ」
イベントの内容は、最近現れる“鬼”を退治してほしいとの事だった。
鬼とは、森のフィールドに現れるモンスターある。村や町を壊しては、食物を持ち帰るものとされている。
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