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「なんだと!」
「ウィズダム、あまり挑発させるな…」
「でもよラージ、コイツ…図体デカイだけでにっぶいの」
ウィズダムが頭上でケラケラ笑っている事に気づいたコロンブスは腕を振り上げた。
「おっととあっぶねぇ~」
「だから、遊ぶなって…」
「~~~っ、コタローバトルだ!!」
「ぇっ」
「コイツと、お前のその白髪のドールで!!」
「……いっ…」
「コタロー、今逃げたらまた同じことの繰り返しだ」
ラージに背中を軽く叩かれるが、身体が震えるばかりの虎太郎。
「よっしゃあ受けてたつ!」
「ふっ、…おれが勝ったら、お前は一生おれの奴隷だ!」
「じゃあ、お前が負けたらお前はコイツの奴隷だからな」
「いいぜ」
「交渉成立だな」
ガシャーン…ウィズダムがいい終えた瞬間、村の奥から激しい音がした。その音に混じり、村人が鬼だ!と叫んだ。
「イベントが始まっちまった」
「……チッ、おい弱虫」
「……な、なに?」
「なにメソメソしてんだよ」
ウィズダムが頭を叩くと、涙が流れる。ケンジはコロンブスを連れて村の奥に走った。
「……だって…」
「アイツが、お前にソウジトウバンってやつ押し付けてんだろ?」
「……う、ん」
「だったら負かせよ、ぼっこぼこにしてよ!イチイチ泣いてんじゃねーよ」
強く頭を撫でられる虎太郎は、涙を拭った。
「コタロー、鼻水流れてる」
「……あ、ありがとラージ」
ラージはコタローの鼻水を拭ってやる。
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