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「おい弱虫!!ぜんっぜん倒せねぇじゃねーか!!」
「……ぼくに、いわれても…」
金棒で叩きつけられるだけで、倒れるドールや、鬼に致命傷を与えるドールと様々だ。
「ウィズダム、確かめたいことがある」
「なんだよラージ?」
一旦鬼から引いて、見物するかの様に木陰から様子を伺う虎太郎たち。すでに、集まったプレイヤーの半数がやられていた。
「…確かめたいことってなんだよ?」
「他のプレイヤーが邪魔で実行出来ない」
「ちょい待て…、そんなこと言ってたら先越されちまうだろーが!!」
「心配ない、あの鬼は……ドール一体じゃ倒せない」
「どういうことだよ?」
「コタローなら、見てたから分かるだろ?」
突然ラージから振られた質問に、戸惑いながらもコタローは答えた。二体と他のドールが戦っていたのを見ていたから…
「……たぶん、膝の裏と……首を同時に攻撃すると効果はあると思う」
「……同時か」
「幸いにも、ドールを二体持ち合わせているのはコタローだけだ」
「オレ様とラージに有利って事か…」
「で…でも、息も合わないと意味ないよ?」
「……んなこと分かってんだよ!!」
ウィズダムは虎太郎の頬をつねった。
「弱虫の分際で意気がんな」
「……いきがってない…」
「あ゛ぁ゛?」
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