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金色の目を持った女の子は、産まれて直ぐに、捨てられました。
拾ってくれたのは、お屋敷づとめの、貧しい庭師の夫婦でした。
その日暮らしの生活でしたが、優しい夫婦に囲まれて、女の子はすくすくと育っていきました。
だけど、女の子には一つだけ、問題がありました。女の子には、心が無かったのです。
ある日の晩のことでした。女の子を尋ねて、お屋敷のご主人様がやって来ました。
女の子に、ご主人様は興味を持ちました。
試しに、ご主人様は、女の子の前で、女の子の両親を殺して見せました。
それでも泣かない女の子に、ご主人様は訊きました。
「悲しくはないのか?憎くは無いのか?恨みは無いのか?怒りはないのか?」
それに、女の子は答えました。
「かなしいってなに?にくいってなに?うらみってなに?いかりってなに?」
女の子の答えに、ご主人様は大変よろこびました。女の子のような、心のない子供を、ご主人様は欲しかったのです。
ご主人様は、大よろこびで、女の子を引き取りました。
女の子は、自分の両親を殺した男の、子供になりました。
女の子は泣きませんでした。なぜなら、女の子には心が無かったからなのです。
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