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神様は人間を滅ぼしたいと言った。人間はエゴの塊だからと、もう進化の可能性などない種族だと。だから滅ぼすと言った。でも、私はそう思わない。 たとえ一人でも人間を救って見せる……そう、まずはあの、取り残された青年を。
でも、翼を開き、空に穴をあけて、人間たちの所へ……あの青年の所へ向かおうとしたとき、背中に激しい痛みが走った。
「神、様……」
所詮私は一人の天使。神様に反逆すれば、罪の雷を受けて当然だったのだ。
「怒ってるなぁ……神様……」
薄れ行く意識の中、真下には灰色に染まった街並みが広がっていた。
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