第2話

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ーーーすけて…た……けて。 何?なんだ? 俺は気がつくとどこかの草原で突っ立っていた。 どこだ、ここ。 そういえば、女の人の声が聞こえた気がする。 前、右、左、後ろ。? ゆっくり確認する。 …誰もいない。 さっきのはなんだったんだ。 「ねえ、聞こえてる?」 耳元で声が聞こえた。 さっき聞いた声だ。 「うわぁ!」 びっくりして左の方に尻餅をついてしまった。 「いてて…」 「大丈夫?」 尻をさすっていると、その声の主は手をさしだしてきた。 「は、はぁ」 手をとった。 柔らかくて、小さな手だった。 身を起こす。 その女の人はとても綺麗だった。白い足首まで伸びているワンピースを着ている。 とりあえず俺は名前を聞くことにした。 「私はシリウスよ。あなたは?」 「俺はアルタイル」 「そう。じゃあアルタイル、これから言う事をよく聞いて。1度しか言わないからね。」 早口でいわれた。 なんとか聞き取れたが、次は聞き取れるだろうか。 「はぁ…」 俺がここがどこなのかも分かっていないまま、シリウスは話を続けた。 「もうすぐ貴方の星に大きな地震が来るわ。貴女はベガとデネブを連れて村長の所へいくの。」 「え?」 びっくりした。 シリウスはベガとデネブを知っている。 シリウスはベガとデネブの知り合いなのだろうか。 俺は初めて会ったのだが。 「理由は村長から聞いて欲しいの。地震が収まった後、船で地球へ行って。」 地球って、あれか あのでかい星の… でも 「…なんで?」 「だから理由は…」 ーーー…ゴーン、ゴーン そのとき、大きな金の音が聞こえた。 「あぁ、もう時間だわ。行かないと。」 「行くってどこに…」 シリウスは急いでるように見えた。 「とにかく、村長の所へいくのよ、ベガとデネブと一緒に。」 「あ!おい!」 シリウスは走っていってしまった。 なんだっ…た………んだ………ーーーーーー。
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