第10話

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僕はその場で足元から凍りついた。 ベッドの中の影は呻き 悪魔のように黒く大きく揺れた。 「あんたの言う事は正しいよ、先生。あいつの根っこは今も昔も変わらない。ただ優しくてガラスみたいに繊細」 悪魔は耳障りな低い声で 僕に向かって語り続ける。 「知りたくて来たなら教えてあげる。どうしてあいつが時として驚くほど残忍になるか――自分を愛する人間を虫けらのように踏み潰すか」 体が動かないのに震えが来て 歯だけがカチカチと鳴った。
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